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2009年11月

2009年11月27日 (金)

野依さんの自民党本部での事業仕分け批判ってどうなん?

 科学技術費に関する事業仕分けでの縮減の方針に対して、ノーベル賞受賞者の多くが批判的な意見を表明していますが、ちょっと気になったのが野依さんが批判を行った場所ですよ。

 以下の読売新聞の記事のよると、25日の夜に、江崎さん、利根川さん、小林さんのノーベル賞受賞者、そして、フィールズ賞受賞者の森重文さんらとともに、東京大学で緊急声明を発表したんですが、その発表に先立ち、野依さんが事業仕分けの批判を行ったのが、自民党本部だったのにちょっとひっかかってしまいました。

 自民党文部の科学部会の会議に講師として招かれた際に、事業仕分けに対する批判を述べたわけですが、政治的な色合いがついてしまうだけに、自民党本部で、民主党政権で実施されている事業仕分けを批判するっていうのはまずかったんじゃないかなぁ。

 野依さん本人は、純粋に科学技術研究の将来を憂いてのことなんだろうけど、それを自民党本部から発しちゃったら、民主党が態度を硬化せないかと心配になってしまいますよ。

 まぁ、その後、先に紹介したように他のノーベル賞受賞者らと、政治的な色合いがない東京大学で緊急声明を発したので、自民党本部での会見はあまりクローズアップされていないからいいけれど、民主党政権による科学技術費の削減を、自民党が民主党を追及するネタにするようでは、民主党も意地になってしまいかねませんからね。ちょっと不注意だったように思うけれど、気にしすぎかなぁ。

http://osaka.yomiuri.co.jp/science/news/20091125-OYO8T00900.htm

http://osaka.yomiuri.co.jp/science/news/20091126-OYO8T00250.htm

 それから、ノーベル賞を受賞した方々って、“リタイア組”とはまでは言わないけれど、第一線で研究現場を取り仕切っているというより、もう少し大きな組織を動かす、いわばマネージメント的な職についているわけですよね。

 その点で、現役の研究者で、事業仕分けについて意見を述べている方はいらっしゃらないかと思っていたら、日本経済新聞がiPS細胞研究で知られる京都大学の山中伸弥教授による批判を報じていました。「想像を絶する事態で深く憂慮している。今後の日本がどうなるか心を痛めている」と語ったというので、注目に値すると思いますよ。

 さっそくネットで動画を探してみたら、NHKニュースがYoutubeにアップされていました。落ち着いた口調ではありますが、かなり強い意志を持っての批判と受け止められるものですね。

 こういう批判に対して、事業仕分け人の方々は、ちゃんと弁明しなくちゃいけないんじゃないかなぁ。仕分けしっぱなしじゃ、無責任でしょうから・・・。

 個人的には山中教授が、「こんな日本にはいられない。グラッドストーン研究所に完全移籍します!」なんてことを言い出さないか心配なんですが・・・。

http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20091125AT1G2502L25112009.html

http://www.youtube.com/watch?v=pvfN278aCZA

 ではでは・・・。

事業仕分け 週刊文春で「気鋭の科学者がモノ申す」

 仕事柄、日経サイエンスやNewtonを読むことはあっても、あまり一般週刊誌は読まないのですが、新聞広告で、今週発売の週刊文春に「蓮舫に慶大医学部気鋭の科学者がモノ申す」との記事が載ると紹介されていたので、つい買ってしまいました。

 で、その内容なんですが、“気鋭の科学者”とされたのは、平凡社新書『iPS細胞』で知られる八代嘉美さんでして、現役の研究者ならではの視点で、事業仕分けを批判なさっています。

 といっても、批判、批判のオンパレードというわけではなく、冒頭で「科学技術費が仕分けの俎上に載せられたことはやむを得ないと思います」と述べ、さらに「科学だけが聖域というのは無理な相談です。ムダがあるなら削減されてしかるべきです」と書かれています。

 ここのところの最近のニュースを見ると、科学者の多くが、仕分けで扱われることに絶対反対というような印象を取られかねないものもあったのですが、この八代さんの意見に同調する研究者って多いんじゃないかなぁ。

 科学研究費が多いには越したことはないけれど、無い袖は振れないわけで、ムダがあるなら削減やむなし・・・といったところなのでしょう。

 その点で、八代さんは、科研費の複雑なシステムに言及し、「大型研究費を獲得できても、それと一緒に文科省から天下りの役人が研究室に送り込まれ、その人件費にあてられたりしてはムダとしかいいようがない」と指摘。う~ん、するどいなぁ。

 事業仕分けでも、こういった点にメスが入ればいいんだろうけど、現実には短期的な採算性ばかりが注目されてしまい、本当にムダなものは何かをえぐりだすような論議にはなっていなかたんじゃないかって思ってしまいます。

 科学技術関連予算以外では、役人に天下りさせるためと言われても不思議はないおかしな事業構造があぶりだされるケースもあったように伺っていますが、科学技術費では、研究成果の採算性ばかりが論議されるばかりですからねぇ。

 唯一、日本科学未来館に関する論議で、館の運営母体である科学技術振興機構のほかに、その間に科学技術広報財団が入ってくる二重構造が指摘されたのが好意的な評価できるんですが、昨日のITERに関する論議なんて、採算性に関する話ばかり・・・。仕分け人も、多少は気が引けたのか、「下衆な話ですが・・・」っていいわけめいたことを言っている人もいました。

 ということは、今回の仕分け人の見識、資質に問題ありってことなんでしょかねぇ。

http://www.bunshun.co.jp/mag/shukanbunshun/

 ではでは・・・。

塩野義製薬の子会社が早漏改善薬を開発

 バイアグラに代表されるように、男性向けの性機能を改善させる薬というと、主にEDの治療(勃起するようになるってことですね)を目的とするものだとばかり思っていましたが、塩野義製薬の子会社が早漏治療薬を開発しているっていう話題をブルームバーグが伝えています。

 この記事で紹介している早漏治療薬は、塩野義製薬傘下のサイエル・ファーマというアメリカの製薬会社が、サンディエゴで開催されていたSexual Medicine Society of North Americaの年次会合で発表したもので、詳細な薬品の名称などは記事では紹介されていないものの、プラセボ(偽薬)を使用した者と比べ、最大で5倍も射精までの時間が延びたっていうんですよ。研究はアメリカ、カナダ、ポーランドで男性256人を対象に3ヶ月間実施され、被験者と、そのパートナーに性的満足感の改善が報告されたっていうんですから、けっこう大規模な臨床試験が行われていたんですね。

 そこで、この成果について、記事中では、Center for Marital and Sexual Health of South Floridaという研究機関のスタンレー・E・アルトホフ教授という研究者の好意的な評価を紹介しているんですが、早漏改善薬って、そんなに大きなニーズがあるものなんですかねぇ。

 まぁ、男性としては“早い”ってことに対してネガティブなイメージを持ってはいるけれど、勃起不全で性行為ができないっていうならともかく、早漏だからといって薬を飲んでまで、それを治療しようと思うかなぁ~って思うんですが・・・。

 記事によると、この薬が実用化されれば、「初の本格的な早漏治療薬になる」ようなので、これまでにも潜在的なニーズはありつつも、実用化された薬がなかったから、そのニーズが顕在化しなかっただけなのかもしれません。実用化されれば、一気に大ヒットってこともあるえるのかなぁ。

 皆さんは、こういう薬、ほしいですか?

http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=aDq.3XYDuXsU

 Sexual Medicine Society of North Americaのウェブサイト

http://www.smsna.org/default.aspx

 ではでは・・・。

2009年11月26日 (木)

「超伝導転移温度を40倍上昇」ってどういうこと?

 ここのところ超電導研究が活発になってきていますね。昨年の鉄系超電導の発見などを受けての活気なんでしょうが、新たに東北大学金属材料研究所の岩佐義弘義弘教授の研究グループが、電気制御で超伝導を起こすという手法での超伝導転移温度(Tc)を高めることに成功したと複数のメディアが紹介しています。

 電気制御で超伝導を起こすという手法自体は、昨年、岩佐教授と、東北大学原子分子材料科学高等研究機構の川崎雅司教授らのグループが開発したもので、その時は、チタン酸ストロンチウムの単結晶を、ポリエチレンオキシドというプラスチックに過塩素酸カリウムを溶かした電解質に接触させるという構造の回路だったのですが、これに電圧をかけ、-272.85℃(0.4K)まで下げると急激に電気抵抗が減少し、ゼロになる超電導状態になったというんですよ(この成果については、以下の※をご参照ください)。

 この時のTcは0.4Kなので、そのままでは実用化が期待できるものではありませんから、その後の研究はTcを上げることが重要になってきます。

 そこで、今回、チタン酸ストロンチウムの代わりに塩化窒素ジルコニウムを使い、電解質も変更することで、Tcを大幅に向上することができたというんですが、この研究成果に関する記事で最初に読んだ日刊工業新聞ものだと、実際、何度まで上がったのかがまったくわからない。

 見出しで「超伝導転移温度を40倍に上昇させることに成功」と紹介されているんだけど、何度だったTcを40倍上げることに成功したのかが書かれていないから、どの程度の向上なのかがまったくわかないんですよ。

 で、他の報道をチェックしてみたら、毎日新聞では「0・4ケルビンから15ケルビンに上昇させることに成功」と紹介してるし、河北新報も何度から何度に情報したのかをしっかり触れています。

 ご存じの方も多いかと思いますが、実用化を目指して超伝導を研究開発する場合、このTcを上げることが非常に重要で、銅酸化物系の超電導物質は、安価な液体窒素で冷やすことができる77KよりもTcを上げられるようになったことで、その実用化が期待されるまでになっているわけですよね。

 当然、今回、紹介されている電圧をかけることで超伝導状態に導く手法についても、どの程度、研究が進捗したのかを把握するためには、Tcがどこまで向上したのかは重要な指標の一つになるわけですよ。なのに、元のTcも、新たに達成されたTcも紹介せず、「超伝導転移温度を40倍に上昇させることに成功」と紹介するだけなのはまずいでしょう。技術系の情報に強い、日刊工業新聞なんですから、ここはちゃんと報じてもらいたかったですねぇ。

http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0720091123eaac.html

http://mainichi.jp/area/miyagi/news/20091123ddlk04040030000c.html

http://www.kahoku.co.jp/news/2009/11/20091123t13016.htm

http://www.jst.go.jp/pr/announce/20081013/ (※)

 ではでは・・・。

事業仕分け 公開するなら徹底公開を!

 事業仕分けって、一応、公開されているってことになっていますよね。でも、この「公開」ってのに疑問を感じてしまうんですよ。

 例えば、事業仕分けの様子はライブ中継さえているものの、ご覧になった方はおわかりになると思いますが、定点のカメラ1台の映像だけなので、基本的に誰がしゃべっているかわからないようになっています(意図的にわからないようにしているわけじゃないと思いますが・・・)。 

 話の内容から、仕分け人の発言なのか、説明人の発言なのかの区別はつきますが、枝野議員、蓮舫議員のような有名人でない限り、その声色から誰が話しているかは確認できません。

 昨日の事業仕分けでは、たまたま、後を受けた仕分け人の「中村先生がおっしゃったように」というような言葉から、その前に発言したのが、中村桂子・JT生命誌研究館館長であることがわかったし、一部の報道では、議論の一部を抽出して紹介する際に、仕分け人の名前が紹介されていることがあるものの、個々の仕分け人の発言はわからないままになっています。

 それに評価結果については、「廃止1名、予算要求の縮減8名、予算要求通り2名」などまとめられているため、個々の仕分け人がどう判断したのかもわかりません。

 ですから、詳しい議事録が行政刷新会議のウェブサイトにアップされているかと思い、サイト内を探してみたけれど、残念ながら見つけられませんでした(私が見つけられなかっただけかもしれませんが・・・。今後、アップされるのかなぁ)。

 というわけで、現状では、個々の仕分け人がどういう発言したのかはほとんどわからないままなんですが、これってどうなんですかねぇ。

 科学技術に関しては、安易に廃止、縮減してしまうと、次世代の日本の科学技術力に影響するだけに、無責任な判断は許されないわけですよ。となると、個々の仕分け人には、それ相応の責任が伴うわけですから、現状のように個々の仕分け人の発言、結論が分からないままでいいわけはないでしょう。ですから、現状のままでは「公開」されているとは言い難いと思うんですよね。

 実は先ほど、紹介した評価結果は、理化学研究所のバイオリソース事業に関するもので、3分の1程度の予算縮減が求められました。いやぁ~、「廃止」と判断した仕分け人に、その意図を聞いてみたいもんですよ。

 ご存知の通り、理研のバイオリソース事業は、ライフサイエンスの研究を進める上で必要不可欠な様々なバイオリオース(マウスや細胞など)を国内外の研究機関に提供する重要な役割を担ってます。最近では、iPS細胞の提供も開始して、大いに注目されているわけで、この事業を廃止しようって判断した仕分け人の見識は大いに疑われるべきでしょう。というか、私は糾弾に値するとさえ感じていますよ。

 こうしたことは、すべての事業の仕分け作業で言えることで、仕分けされる事業が審議される同時に、仕分け人の見識も評価されてしかるべきなんじゃないかと思うんですが、現在の仕分け作業の体制ではそれも難しいわけでして・・・。

 会場に傍聴に行けばいいんだろうけど、誰もがで向けるわけではないですしね。この点ついては、来年度以降も実施されるなら、検討していただきたいですね。

 ちなみに、3分の1程度の予算縮減が求められた理研のバイオリソース事業を担っているバイオリソースセンターのウェブサイトで、事業仕分けを受けて実施されてる文科省のパブリックコメントへの応募を求めてます。

http://www.brc.riken.jp/index.shtml

http://www.mext.go.jp/a_menu/kaikei/sassin/1286925.htm

 ではでは・・・。

2009年11月25日 (水)

事業仕分けでの蓮舫議員の発言論調が変化してきたか?

 先ほど、事業仕分け、第3会場での、グローバルCOEに関する議論の様子をライブ中継で見ていたんだけど、ここのことろの科学技術関連予算の停止、縮減への批判を受けてなのか、ずいぶん論調が変わっているように受け取られましたよ。

 グローバルCOEは、科学技術の研究に限った話ではないのですが、その大部分が理研分野の研究(実質的には、研究人材育成)に投資されているわけで、先週の事業仕分けでの科学技術関連予算の扱いに対する批判の影響は受けないわけにはいかないでしょう。

 で、その議論なんですが、細かいところで文科省の至らなさを鋭く突く、仕分け人からの質問はあったものの、全体としては、予算増額となりかねないような論議になっているように感じられましたよ。

 もし、私が文科省の役人で、説明者として事業仕分けに出席していたら、「予算を増額いてただればできるんですが・・・」って言いたかったろうなぁ。

 また、最も驚かされたのが、またもや蓮舫議員の発言ですよ。ライブ中継なので、聞き直せないのえ、一語一句間違わずに書き起こせてはいないんですが「研究を議論するのはそぐわないんですが・・・」っていう意味合いの発言をしていました。あれれ、ずいぶん、これまでの論調とは違うんじゃないかなぁ。グローバルCOEは、研究そのものというより、研究を支援する制度の一つではあるけれど、先週まで議論していた、GXロケット、次世代スパコン、そして、まだ、このブログでは触れていない理研の3事業(Spring8、植物科学研究事業、バイオリソース事業)なんて、研究そのものだったじゃないの? なんか釈然としないっすねぇ。

 まぁ、この発言だけをもって、蓮舫議員が、ここのところの批判を受けて、ひよったかどうかは判断できないけれど、「2位じゃだめなんでしょうか」的な挑発的な発言は慎んでいるのかもしれないですね(今日の議論では、その必要性がなかったのかもしれないけれど・・・)。

 そうそう、最先端科学技術分野では、夕方(17:15~)に国際熱核融合実験炉研究(ITER)開発が事業仕分けの俎上に上ることになていますので、みなさん、要チェックですよ。

 事業仕分けのライブ中継はこちらから・・・。

http://www.cao.go.jp/sasshin/oshirase/live.html

 グローバルCOEについては以下をご参照ください。

http://www.jsps.go.jp/j-globalcoe/index.html

 ではでは・・・。

 

事業仕分け 蓮舫議員の「2位じゃだめなんでしょうか」発言ってどうなん?

 世間では、事業仕分けでの民主党議員の“活躍”ぶりを受けて、内閣支持率が向上しているようですが、科学界からは批難轟々となっていますね。

 以下の毎日新聞が報じているように、東京大学、京都大学、早稲田大学などの9大学の学長が、政府の事業仕分けなどで科学技術予算の削減を提案している状況ん対して、「世界の潮流に逆行していう」との共同声明を発表していますが、実際、削減ばっかりだから危機感を募らせるのも当然でしょうね。

 私自身は、以前にも書かせてもらった通り、公明正大に論議されるなら、科学技術関連予算についても、その編成過程が公開されることは肯定的に受け止めています。

 ただし、この連休中に、事業仕分けでの科学技術関連予算の論議について、可能な限り、報道をチェックしたら、私の期待した公明正大な議論とは程遠いものになっているのが現実なようで、かなり幻滅していますよ。

 特に呆れたのが、次世代スーパーコンピュータの開発に関する議論での、蓮舫議員の発言です。科学技術に関しては蓮舫議員は深い見識をお持ちではないんでしょうが、「2位じゃだめなんでしょうか」はないでしょう。言わずもがなですが、2位じゃダメなんですよ。

 ここでいちいち次世代スパコンの必要性を論じようとは思わないけれど、温暖化のシミュレーションにしろ、新規の薬物探索(イン・シリコ・ドラッグ・ディスカバリー)にしろ、すーぱコンピュータの膨大な演算能力が求められているわけで、次世代スパコンの開発如何によって、スパコンの演算能力を活用して始めて実現する研究の進捗が決まってくるといっても過言じゃないわけです。

 もし、「世界2位でもいいですよ」で開発を進めていたら、コンピュータサイエンスが立ち遅れるだけじゃなく、スパコンの演算能力を活用して進められるすべての研究が立ち遅れることは間違いないでしょう。

 でも、事業仕分けでの結論は、「予算計上見送りに近い縮減」でしょう。こりゃ、まずいでしょう。

 まぁ、蓮舫議員の「2位じゃだめなんですか」発言は、1位であり続けなければならない理由を話させる誘い水だったとも受け止められますが、必要性が明らかな科学技術の研究開発を、出たとこ勝負のような面接で説明させるっていうのも酷な話なんじゃないですかねぇ。口べたの説明者だったら、必要な事業でも廃止、縮減ってことになるようなら、事業仕分けの仕組みに対して疑問を呈さざるを得ないでしょう。

 すでに仙谷由人行政刷新担当相が、次世代スパコンの開発予算については復活させる意向も示しているようなので、今後の動向に注目するとして、一方で気になるのが、枝野議員の発言ですよ。

 次世代スパコンに関いて「きちっと説明されてれば、こういう結論にはならななかった」って発言しているんですが、「本番の前に長いやりとりをしている」とも発言しているのは明らかに矛盾しているんじゃないでしょうか。

 少なくとも事前に長いやり取りをしているなら、少なくとも蓮舫議員の「2位じゃだめなんでしょうか」発言はないんじゃないと思うんだけど・・・。スパコンの必要性を理解していたら、2位でいいと思うはずがないでしょうからね。わかってやっているとしやら、すっごい嫌がらせに思えてしまうんだけどなぁ。

 じゃ、その枝野議員が事業仕分けの本番で、説明者の説明に対して真摯に耳を傾けたのかというと、それに疑問を感じさせる場面があるんです。GXロケットの議論で、説明者が技術的な話をしようとしたのを静止して、「技術論に一生懸命持ち込もうとしているが、ここは技術論を議論する場ではありません」と一喝しています。そりゃないでしょう。

 科学技術の必要性を論じるのに、技術論を論じなくて、何を論じろっていうんでしょうか。この調子で他の科学技術関連予算の事業仕分けがされていたとしたら、公明正大な論議なんてものじゃないですよ。

 そもそも事業仕分け自体、法的拘束力のない政治パフォーマンスみたいなものであるようで、停止、縮減のオンパレードだった科学技術関連予算も、閣議で「ぜぇ~んぶ、復活ですよぉ!」ってことにもなるかもしれないっていうじゃないですか。だったら、事業仕分け自体を事業仕分けをしたほうがいいとも思えてしまうんだけど・・・。

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20091124dde041010010000c.html

 以下は、上記で問題視した蓮舫議員、枝野議員の発言を報じたニュースサイトや、発言関連したニュース映像がアップされたサイトです。

蓮舫議員の「2位じゃだめなんでしょうか」発言

http://www.youtube.com/watch?v=mTX8pPpm8j4

枝野議員の「きちっと説明されてれば、こういう結論にはならななかった」発言

http://www.youtube.com/watch?v=8KYcSom96Eo

枝野議員の「本番の前に長いやりとりをしている」発言

http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/091122/stt0911222139007-n1.htm

枝野議員の「技術論に一生懸命持ち込もうとしているが、ここは技術論を議論する場ではありません」発言

http://www.youtube.com/watch?v=N0CgpDJkkDQ

 ではでは・・・。

2009年11月24日 (火)

ぐっすり眠っていても記憶を強化できる?

 いきなりですが、中学生の時、同級生が睡眠学習をやっていたんです。けっこう成績のいい同級生だったんで、仲間うちでは「本当に効果はあるんじゃないか?」っていう話にまでなったんですが、睡眠学習って、最近は見なくなりましたねぇ。

 というわけで、睡眠学習のことを若い人が知らないといけないので、私もそんなに詳しいわけじゃないんですが、睡眠学習について簡単に紹介いておきますと、オーディオテープに録音された英単語や歴史の年号などを睡眠時に聞くと、眠っている間に記憶できるというもので、以前は専用の装置(睡眠学習器)が販売されていたんですよ(通信販売だったかな?)。

 現在、睡眠学習器なんてものを見なくなったってことは、期待されるほど効果はなかったということなんでしょうけど、眠っている人の脳に刺激を与えることで、特定の記憶を強化できるっていう研究成果が発表されましたので紹介しておきましょう。

 この研究成果を発表したのはノースウェスタン大学、ベックマン最先端科学技術研究所(Beckman Institute for Advanced Science and Technology)の研究グループでして、19歳から24歳の男女12人に対して行った実験で、睡眠学習の可能性を見出したっていうんです。

 じゃ、どんな実験を行ったのかっていうと、まず、被験者が見ているコンピュータ・ディスプレイ上のいろんな場所にネコやヘリコプターなどの画像50種類を表示。それと同時に、それぞれに特徴的な音も聞かせて、覚えてもらいました。

 このテストを終えた後、被験者全員が1時間ほどの昼寝をし、眠りが深まったところで、先ほど見せた50種類の画像のうち25種類の画像の音を聞かせたところ、音を聞かせなかった画像25個よりも、音を聞かせた画像25個のほうが、画像を示した場所を覚えていたというんです。

 さらに、研究グループは、別の被験者12人に同様の方法で50種類の画像を記憶してもらい、今度は昼寝ではなく、別の作業をしてもらいながら、同様に25種類の画像の音を聞かせるという実験も実施したのですが、こちらでは音を聞かせた画像と音を聞かせなかった画像での差はなかったそうです。

 この研究成果から、睡眠時であっても記憶に関連した刺激を与えることで、覚醒時の記憶を強化できることが示唆されたわけだけど、この成果を受けて、実際に睡眠学習をするには、けっこう装置を工夫しないといけないんじゃないかなぁ。

 実験では、被験者が深い眠り(ノンレム睡眠)になった時を見計らって音を聞かせているわけだけど、それを自動で実施するような機能を付加した睡眠学習器となるとけっこう高額になってしまうだろうし・・・。

 まぁ、こうした研究は、脳の仕組みの解明のためにだけ実施してもらって、「睡眠学習に利用しよう」なんて色気を出さないほうがいいかもいれないですね。

http://www.sciencemag.org/cgi/content/abstract/326/5956/1079

http://mainichi.jp/select/world/news/20091120dde007040016000c.html

 ではでは・・・。

2009年11月22日 (日)

腸内免疫を活用して経口ワクチンを開発できるかも・・・

 ワクチンの中にも、BCGのようにスタンプ方式のものがあったり、ポリオの生ワクチンに至っては経口のものがあるとはいえ、ほとんどのワクチンは注射によって接種するものですよね。ですから、最近、うちの子供も季節性インフルエンザの予防接種を受けてきたようで、注射の痛さに文句を垂れておりましたが、注射を用いずに接種できるようになれば、もっと手軽に接種を受けられると思うんですよ。

 実際、インフルエンザについては、鼻粘膜にスプレーする点鼻タイプのものが開発されているようですが、日本国内ではほとんど普及していないようですね。

 そのワクチンの接種方法について、幅を広げる可能性を示唆する研究成果が発表されました。理化学研究所の免疫系構築研究チームによる研究成果でして、腸内の免疫機構を活用して経口のワクチンでも免疫を獲得できるんじゃないかっていうことを示唆するものなんですよ。

 ご存知の通り、腸内には様々な細菌が生息しているわけですが、通常、正常に免疫が働いていれば、細菌が粘膜より深く侵入することがありません。このことに注目した理研の研究チームは、腸の粘膜にある、細菌を取り込んで抗原提示を行う「M細胞」で、どのような分子が働いているかを詳しく解析しました。すると「GP2」というタンパク質がM細胞の表面に特異的に存在していることが明らかになったというのですよ。

 GP2の遺伝子を欠損したマウスを用いた実験の行うなどして、その働きについても詳しく分析。その結果、このGP2が細胞の中に抗原となる物資を取り込み、免役の獲得を促していることが解明できたっていうんです。

 となると、このGP2にワクチンとなる物質を混ぜて飲み込めば、腸の粘膜でM細胞に取り込まれ、その物質に対する免疫を獲得できるわけですね。つまり、経口投与の粘膜ワクチンの開発の途が拓けることが期待されるってことですよ。

 現実のワクチンの開発となれば、得られる抗体価によって、注射による接種と有効性が比較されるため、このGP2を活用した経口ワクチンが実用化できるかどうかはわかりませんが、これまで注射でしか接種できなかったワクチンが、経口投与でも大丈夫となれば、ワクチン接種をうける人も、それを施す医療機関にとっても楽になるんじゃないですかね。今後の研究に期待したいとこです。

http://www.riken.go.jp/r-world/info/release/press/2009/091112/detail.html

http://www.nature.com/nature/journal/v462/n7270/abs/nature08529.html

 ではでは・・・。

2009年11月19日 (木)

事業仕分けに科学技術はなじまない・・・総合科学技術会議が緊急提言

 相変わらず、目先の原稿に追われていて、ブログの更新がままならない状態んですが、科学技術関連予算に関する事業仕分けについて、総合科学技術会議から緊急提言がなされたようなので、これについては触れておかないといけないでしょう・・・ということで、手短に・・・。

 詳しくは、以下の記事をご覧いただくとして、エッセンスだけを紹介すると、科学技術を事業仕分けの対象にすることに対して「なじまない」と提言しています。

 私も同様のことを感じていたので、基本的に異論はないんだけど、今回のような仕分け作業で、科学技術に関する公的資金の投資が論じられること自体、決して悪いことではないんだろうなって考えています。

 事業の廃止が決まったGXロケットの開発については、元々、計画が暗礁に乗り上げていただけに、一旦、事業そのものを停止するという選択も妥当だったように思えるんですよ。もちろん、予算が潤沢なら、縮小してでも継続できたほうがいいんだろうけどね。

 ですから、結論ありきのようにも見える今回のような事業仕分けで、短時間、論議するだけなら、総合科学技術会議の提言通りに、科学技術関連の事業が俎上に上げるこおには多少の違和感を覚えるのですが、どこかで国民の視線に曝され、その事業の必要性について公明正大に論議されることはいいことだと思うんですよ。

 ただね、その場合、論議の前提となる、政府(民主党っていったほうがいいのかな?)の成長戦略や、科学技術についての将来ビジョンをしっかり打ち出さないといけないと思うわけです。

 民主党は、子育て支援や高校の無償化など、初等、中等教育に関しては手厚い予算配分の予定しているようですが、科研費の一部の支援枠の新規募集を停止するなど、高等教育、科学技術政策に関しては、ちょっとつれないですからねぇ。だから、民主党がどのような成長戦略や、科学技術に関する将来ビジョンを持っているのかを明確に示してもらいたいんですよ。

 それが示されなければ、科学技術政策を民主党に安心して任せられないんだがなぁ。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20091119-OYT1T01157.htm

 ではでは・・・。

2009年11月18日 (水)

内閣府が科学技術関係予算についての意見募集を行っています

 ここのところ目先の仕事に追われて、ブログの更新ができずにすみません。

 行政刷新会議の事業仕分けでも、科学技術関連予算が俎上に上がっているので、これについても語っておきたいことはあるのですが、落ち着いてブログを書けない状態にありますので、またの機会にさせていただきたいと思います。

 ただ、週明けまでの意見募集なので、ちょっと紹介させてください。

 詳しくは以下のサイトをご覧いただきたいのですが、内閣府が、科学技術関係施策の優先度の判定に関する意見募集を行っています。

 科学技術関連の予算編成に関して、国民から広く意見を募集することは稀なことですから、これを機会に言いたいことをばんばん言ってみるってのはいかがでしょうか。

http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=Pcm1010&BID=095090711&OBJCD=&GROUP=

 ではでは・・・・。

2009年11月10日 (火)

「子供の科学」2009年12月号で記事を書いております

 ここのところ目先の原稿の締め切りに追われており、あまり更新ができず申し訳ないのですが、ちょっと宣伝をさせていただければと思います。

 本日発売の「子供の科学」(誠文堂新光社)で、2件の記事を書きました。

 1つは2009年のノーベル賞の科学3賞(医学生理学賞、化学賞、物理学賞)の内容を紹介しています。

 もう一つはスーパーサイエンススクール(SSH)の取り組みを、茨城県立日立第一高等学校を例に紹介しています。

 この他、トピックスとして科学ニュースも執筆いたしましたので、併せてご覧いただければと思います。

http://www.seibundo-shinkosha.net/products/detail.php?product_id=2455

 ではでは・・・。

2009年11月 4日 (水)

最先端研究開発支援プログラム、採択研究者に新たな研究計画の提出を求める

 一昨日にも書いたんですが、ここのところ目先の仕事(原稿)に追われており、ブログの更新が滞っていたら、最先端研究開発支援プログラムに関して、新たな動きがあったようですね。というわけで、さっそく紹介しておきましょう。

 詳しくは、総合科学技術会議有識者会合の議事概要をご覧いただきたいのですが、先日、お伝えした予算の減額に対応するためか、採択された30人に対して、上限50億円とした新たな研究計画の提出を求めるっていうんですよ。

 まぁ、予算が減額された以上、当初の90億円での研究計画のままってわけにはいかないっていうことのようで、議事概要では、総合科学技術会議の議員を務める榊原定征・東レ代表取締役社長が、「2700億円が1000億円なると研究内容がガラッと変わる。中心研究者にもう一度規模を1/3にした計画を提出していただき、然るべきとこおが精査すべき」と発言しており、これを受けて、研究計画の再提出になったようなんです。でも、多忙を極める研究者に再度、研究計画を書かかせるっていうのはどうなんでしょうねぇ。

 採択された30人に変更がないっていうのなら、担当する役人が出かけていってヒアリングするだけで十分なじゃないんでしょうか。

 予算の増額なら、いかなる研究が付加されるのかってことを確認しなくちゃならんだろうけど、減額なら、予定された研究計画の中から何が削減されるのか聞けばいい話だと思うんだけど・・・。

 公的資金を投入する以上、徹底した審議をっていうことなのかもしれないけれど、予算規模が減額になったからといって、研究計画を再提出させるほど研究内容はガラッと変わってしまうものなんでしょうか。

 それでいて、採択された30人については変更はしないんでしょう? なのに新たに研究計画の提出を求めるんですが・・・。これじゃ、研究者が振り回されているようにも見えてしまうんですがねぇ。

 それに、再度、提出された研究計画の精査については具体的には何も決まっていないようですね。外部の有識者を招聘して、謝金や旅費を払っていると予算がなくなってしまうとか、JPSPやNEDOに一括でお願いしようというような話もされていて、なんか気が抜けてしまいますよ。

 それから、もう1件、気になる変更点があります。在外の研究者の帰国義務に関してですよ。これまでは帰国義務を課していたわけですが、この規定は緩和されそうです。

 総合科学技術会議有識者会合では、津村啓介内閣府政務官が「国民への説明の観点からも、帰国の義務は必要では」と述べているのですが、これに対して藤田統括官が「ずっと日本に居続けなければいけないのか、という部分ではフレキシビリティは持たせることは可能かと」と述べ、帰国義務規定を緩和するような論議になっています。この会合を受けての変更を報道した毎日新聞の記事によると、「帰国義務も『弾力的に運用する』と方針変更した」と紹介しています。

 海外の研究機関に所属する研究者に対して、「何が何でも帰国せい!」って言うのは酷な話かもしれないから、ある程度の義務の緩和はあってしかるべきかと思うんですが、注意しないといけないのが知財の帰属の問題ですよ。

 採択された研究計画の中には、応用面での出口が見えるものが多いですよね。となると、実施期間の5年間を終えた頃には、それなりの地財が生まれている可能性があるわけで、海外の研究機関に属する研究者を支援したことで、生まれた知財が海外の研究機関に帰属するものになっては困るわけで、この点についてははっきりと規定を設けておいてもらいたいんですが・・・。

http://www8.cao.go.jp/cstp/gaiyo/yusikisha/091022giji.pdf

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20091023ddm003040113000c.html

 ではでは・・・。

2009年11月 3日 (火)

インフルエンザのワクチンが不足して、今、思うこと

 新型インフルエンザの感染が拡大する中、ワクチンが不足していることに関して、政府への批判が高まっているようですね。

 4月に今回の新型インフルエンザが発覚してなお、従来通りの鶏卵培養によるワクチン製造に頼ってきたことに対して批判が沸き起こっているわけですが、急遽、細胞培養によるワクチン製造を取り入れたとしても、新たに臨床試験を実施しなければならないわけで、今年度の流行期に間に合ったかどうかは疑わしいんじゃないですかね。

 とはいえ、鶏卵培養に比べ、細胞培養は早期に大量のワクチンの製造が期待できることは以前からわかっていたわけですし、今回の新型インフルエンザが発生する以前から、H5N1高病原性鳥インフルエンザによるパンデミックが起こるのではないかと指摘されていたわけですから、「もっと早いうちから準備しておけよ」という批判が噴出するのも致し方ないのかもしれません。

 ですから、以下の産経新聞の記事のように、細胞培養への期待が高まっているといった報道もけっこうなされるようになっていますね。

 この記事では、イヌの腎臓細胞(MDK)を使った細胞培養によるワクチン製造を紹介しているんですが、一方で技術のオリジンはアメリカのバイオベンチャーによるものなのですが、ヨトウガという蛾の細胞を用いて培養する方法の技術導出を受けた日本の企業が、現在、臨床試験を進めてるようです(以下の※をご参照ください)。

 また、今回の新型インフルエンザの発覚前の4月初めに厚生労働省が、日本独自の細胞培養によるワクチン製造技術の開発するための、1500億円規模の基金を作ることを目指し、平成21年度補正予算に予算請求するという話もありました。でも、これについては続報がぜんぜん聞かれませんねぇ。どうなったんでしょうか(詳しくは※※をご参照ください。そんな詳しい記事じゃないんですが・・・)。

 というわけで、ワクチンの原料となるウイルスの培養法については、鶏卵培養だけでなく、細胞培養の実施も検討されているようですから、今後に期待したいとこおです。ただ、もう一つ、今回の新型インフルエンザ騒動を機に議論しておいたほうがいいんじゃないかって思うのが、全粒子タイプのワクチンですよ。

 ご存知の方も多いと思いますが、現在、日本で使われているインフルエンザワクチンは、培養したウイルスを破壊して、そこから一部の分子だけを精製したスプリットタイプですよね。これだけ免疫原性は低いと言われていますから、接種を受けた人に十分な免疫をつけさせるためには、それなりの量のワクチンを接種しなければならなくなります。

 その点、全粒子タイプだと、ウイルスを不活性化しているとはいえ、ウイルスに含まれる分子すべてをワクチンにしているので、スプリットタイプに比べ、高い免疫原性を有していうといえます。当然、少ない量のワクチン接種で十分な免疫をつけさせることが期待できますね。現在、ワクチンが不足して問題になっているわけですから、鶏卵で培養されたウイルスの一部を、全粒子タイプのワクチンんすれば、不足分を少しでも補えたんじゃないかって思うのは私だけでしょうか・・・。

 もちろん、全粒子タイプの場合、スプリットタイプに比べ、副反応が出やすいと言われているわけですから、簡単に導入できない事情もあるんでしょう。でも、北海道大学の喜田宏教授のように、最新の精製技術を用いれば、全粒子タイプのワクチンでも副反応を抑えられるとの指摘をしている研究者もいるわけですから、今回のようにワクチンの不足があらかじめ想定される事態においては、全粒子タイプのワクチン生産も視野に入れた論議があっても良かったんじゃないかと思うんですよ。

 まぁ、病気の予防のためのワクチンによる副反応は絶対に避けなければならないと思うあまり、全粒子タイプの論議さえはばかられたのかもしれませんが、H5N1高病原性鳥インフルエンザに対するプレパンデミックワクチンが全粒子たいぷのものだったわけですから全粒子ワクチンを選択肢から完全に排除してしまう必要もないでしょう。

 というわけで、ここ最近のワクチン不足の混乱を受けて、こんなことを考えてみました。

http://sankei.jp.msn.com/science/science/091102/scn0911020805000-n1.htm

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/yw/yw08060101.htm(※)

http://www.umnpharma.com/pipeline/2009/03/umn-0501.html(※)

http://www.asahi.com/health/pandemicflu/TKY200904030179.html(※※)

  ではでは・・・。

2009年11月 2日 (月)

長らく更新できず、すみません

 ここのところ目先の仕事に追われていまして、長らく、更新できずすみません。

 ご紹介したいなって思う科学ニュースはたくさんあるんですが、落ち着いてブログを書く時間がとれないといったところです。

 近いうちに更新しますので、今後ともお付き合いください。

 ではでは・・・。

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