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2009年12月

2009年12月26日 (土)

ビール大ビン1本以上飲み続けると、乳がんの発症リスクが1.75倍になるそうです

 ご存知の方も多くいらっしゃるかと思いますが、がんは遺伝子の異常によって発症する病気なわけですが、原因となる遺伝子の異常をもたらす要因は、私たちの身近にいろいろとあります。

 だから、「●●していると、▲▲がんの発症リスクが■倍になる」なんてことが紹介され、がんを予防するために身の回りの生活を改めることが推奨されるわけですが、以下の読売新聞の記事で、厚生労働省の研究班の調査により、ビールの大ビンを毎日1本以上飲んでいると、乳がんになるリスクが1.75倍になることが明らかになったようです。

 調査が行われたのは岩手、大阪、沖縄などの10地域で、40~69歳の女性5万人を13年間にわたって追跡調査。飲酒などの生活習慣と乳がん発症との関連性を調べたところ、摂取したアルコールをビールに換算して、週に大ビン7本(アルコール150g)以上の飲酒習慣がある人は、まったく飲まない人に比べ、乳がん発症のリスクが1.75倍高かったというんです。

 その理由は、アルコールの分解産物であるアセトアルデヒドが、乳がんの発症を促進することなんじゃないかと推測されているようです。

 でもね、今回の研究報告で、「だったらお酒を飲むのを控えましょ」っていう女性ってどれだけいるのかなぁ。もし、「お酒を飲むと乳がん発症のリスクが5倍になりますよ」と言われるんだったら、多くの女性が断酒を考えるとは思いますよ。実際、肺がんのことを気にして、タバコをやめる人がいるのも、そのリスクがけっこう大きいからですよね(ちなみに1日20本程度吸っていたら肺がんの発症リスクは約5倍だそうです)。

 でも、今回の発症リスクは、たかだか1.75倍。「たかだか・・・」って書いたのは、我ながら不躾なもの言いだと思いますが、私自身、好きな飲酒で何らかのがんになるリスクが1.75倍と言われても、「リスクが高まるといっても、その程度でしょ」って考えてしまうもの・・・。率直なところ「たかだか・・・」って考えてしまう程度の発症リスクの高まりでしかないですよ、1.75倍っていう数値は・・・。

 ただし、今回の原因は、アセトアルデヒドでしょう。となると、同じ飲酒であっても、体質によってアセトアルデヒドが残りやすい人は、それだけ乳がん発症リスクが高くなることが推測されますよね。

 ご存知の方も多いかと思いますが、摂取したアルコールは、アルコール脱水素酵素によりアセトアルデヒドに分解され、アセトアルデヒドはアセトアルデヒド脱水素酵素により酢酸に分解され、最終的に水と二酸化炭素にまで分解されて排泄されます。ということは、アセトアルデヒド脱水素酵素の働きが弱い人は、体内にアセトアルデヒドが高まりやすくなり、当然、がん発症のリスクも高くなるはず。毎日、ビール大ビン1本以上を飲んでいたとしたら、乳がんの発症リスクは1.75倍でおさまらないでしょう。

 一般論として1.75倍という数字を示しても、飲酒を控えることを訴える説得力のあるデータにはならないけれど、アセトアルデヒド脱水素酵素の働きの違いにまで踏み込んで調べて、そのリスクの高まりを示すことができれば、がんの予防を目的とした生活改善の指針を示せることになると思うんです。

 とはいえ、私の提案を有効なものにするには、誰もが容易に自分の遺伝子を調べて、アセトアルデヒド脱水素酵素の働きを知ることができるようにならないといけないわけだから、現時点では、私の提案はないものねだりであることは間違いありません。

 ただ、今回のニュースに触れて、がんの予防を目的とした生活改善指導も、“個別化”が進まないことになは、その有効性は高まらないんだろうなって思ってしまった次第でして・・・。

 「普通の女性なら乳がんの発症リスクは1.75倍ですが、あなたのアセトアルデヒド脱水素酵素の遺伝子を調べたところ、その働きが弱いことがわかりましたので、現在の飲酒習慣を続けると、乳がんの発症リスクは5倍ですよ」って医者から言われたら、誰もが生活を改めるんじゃないかなぁ。どうです?

http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20091225-OYT1T00498.htm

 ではでは・・・。

2009年12月25日 (金)

ペットを飼うことは地球温暖化を促進する?

 地球温暖化の原因は、人間が石油や石炭などの化石燃料を燃やすことにより、大気中の二酸化炭素濃度を高めてしまったからというのが定説になっていますよね。そのために脱化石燃料を目指して、再生可能エネルギー(自然エネルギーと言い換えちゃってもいいですよね)への転換が図られているわけですが、まだまだ化石燃料への依存度は高いわけでして、我々が何らかの活動をすれば、地球温暖化を加速させているといっても過言ではありません。

 だからこそ、地球の温暖化を少しでも抑えるため、日常生活におけるいろんなことに注意しましょうって、環境省あたりが呼びかけているのは、皆さんもご存じの通りなんですが、以下のAFPの報道によると、ペットを飼うことも地球温暖化を推し進めることになるんだそうですよ。

 ニュージーランドのビクトリア大学ウェリントン校で、持続可能な生活環境について研究しているというロバート・ベイル、ブレンダ・ベイル夫妻の研究によると、ペットとして中型犬を飼うことの、地球温暖化への寄与は、2台のSUV車を乗り回すことに相当するとのこと。

 で、どういう研究をしたのかっていうと、まず主要ブランドのペットフードを調べることにより、中型犬1匹が1年間に消費する餌の量を、約164kgの肉と95kgのシリアルだと推定。次ぐに、これだけの餌を生産するのに生じた環境への負荷を算出したところ、それは1年間の走行距離が1万kmに達するSUV車2台分に相当することが明らかになったってことのようです。

 我が家では中型犬が1匹を飼っているので、そのために消費されるエネルギーが、SUV車2台分に相当するというのには、実感としてちょっと納得できないんですが、まぁ、計算上、そうなってしまうっていうんだから、こちらには否定する材料はありません。でも、やっぱり、納得はいかんなぁ~。

 しかも、このベイル夫妻は、中型犬での環境負荷を推定するだけにとどまらず、ほかのペットについても推定していまして、ネコ1匹の環境負荷はフォルクスワーゲン・ゴルフ1台に相当。ハムスター2匹はプラズマテレビ1台の、金魚1匹は携帯電話2台の環境負荷と同じなんだってさ・・・。

 我が家の場合、前述の中型犬以外にも、金魚4匹とドジョウ15匹ぐらい(大小取り混ぜて)を飼っているので、ペット飼育によってもたらす環境負荷ってけっこう大きなものになってしまうようです。さっきも書きましたが、やっぱり実感はないんですが・・・。

 さらにさらに、このベイル夫妻の主張によると、ネコは野生生物を捕食するため、イギリス国内で飼われている770万匹のネコにより、年間1億8800万以上の野生生物は補殺されているとも指摘。犬についても、散歩する地域の生物多様性を撹乱し、排泄物は河川のバクテリア数を増やすため、安全な飲み水を得られにくくするっていうんです。いやぁ~、ここまで言われると、ペットを飼うことは本当に罪深きことなんだと思えてしまいますよ(とは思っていないけど・・・)。

 じゃ、そんなに環境に悪いペットたちをどうすればいいのかってことなんだけど、ベイル夫妻が勧めるのは「食料にする」なんだそうです。いやぁ~、なかなか過激ですねぇ。

 もちろん、その前段階として、市販のペットフードなんてものを与えずに、生ごみを餌として与えることにより、環境への負荷を減らすことも推奨しているんだけど、こんなことは限界があるし、イヌの散歩をやめるわけにはいかない以上、究極の選択として食べるしかないっていう話になっちゃっています。

 でもさぁ~、そんなこと言い出したら、ペットを飼う意味自体、なくなっちゃうんじゃないかなぁ。ペットを食べることに利点の例として、ベイル夫妻は、ニワトリを飼うことによって生じる環境への負荷は、ニワトリに卵を産ませることで相殺できるといっていう話を持ち出しているんですが、そもそもペットを飼う目的って、最終的に食べることを目的にしないからこそ、成立しうるものなんじゃないかって疑問も感じてしまいますよ。

 我が家のドジョウに関しては、個人的に唐揚げにしたら旨そうだなとも思うけれど、冗談半分で、「そろそろ揚げてみようか」って言ったら、子供から怒られちゃったもの・・・。ベイル夫妻のように割り切って、ペットを飼うことと、ペットを食することを両立することは難しいわけだから、究極的に環境負荷を抑えるっていうなら、ペットを飼うことも許されないってことになると理解したほうがいいかもいれないですね。

http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2677076/5071377

 ではでは・・・。

2009年12月24日 (木)

温暖化の影響でオーストラリアでは鳥類のサイズが小さくなってしまったっていうんだけど・・・

 地球温暖化が深刻化していけば、野生生物の生息に悪影響が及ぶという話はしばしば論じられてきましたが、オーストラリア国立大学の研究グループが発表した研究成果によると、地球温暖化の影響で野鳥が小型化しているんだそうですよ。

 詳しくは、以下の産経新聞をご覧いただきたいのですが、2000年までの約100年間に、同国の博物館に収蔵された鳥類8種類の標本約5000体を詳しく調べたところ、最近の野鳥は100年前に比べ、羽の長さが2~4%短くなっていたというんです。

 研究グループの解釈だと、恒温動物である鳥類は、体が小さいほうが熱を早く逃がすことができるため、同じ種でも温暖な地域に生息するもののほうが小型にになるとのこと。だから、今回の調査で野鳥の小型化が確認されたのは、温暖化の影響だとしているんです。実際、オーストラリアでは、過去100年間で0.7℃気温が上昇しているようですので、その影響を受けて、鳥類が小型化したっていうんだけど、本当にそうなのかなぁ~。

 同じ種であっても温暖な地域に生息する個体のほう小型化するというのは「ベルクマンの法則」のことを指していると思うんですが、一方で環境の温度に対する適応の法則としては、もう一つ、「アレンの法則」ってのがありまして、こちらは「寒冷な地域に生息するものほど、尾、耳、吻などの突起物が小さくなる」っていう法則なんですね。要は突起物を減らすことで、体の表面積を少なくして、熱の放散を防いで、寒冷な環境に適応しようとすることを示しているわけですが、鳥類にとって羽って胴体に対しては突起物なわけですよね。だったら、温暖化が進めば、羽は長くなってしかるべきだとも思うんだけど・・・。

 産経新聞の記事では、胴体のサイズに対する言及はないようなので何といえませんが、胴体に対して突起物とも見ることができる羽の長さが短くなったというだけで、温暖化の影響を受けたものと言えるのかどうか、ちょっとわからないんじゃないでしょうか。

 皆さん、どう思われます?

http://sankei.jp.msn.com/science/science/091215/scn0912151523002-n1.htm

 ではでは・・・。

メディカルバイオ2010年1月号に記事を書きました

 皆様、お世話になっております。

 12月22日に発売になりました、メディカル・バイオ(オーム社発行)2010年1月号にて2件の記事を書きました。

 1つは、私が担当している連載の「先駆者(プレカーサー)」でして、自治医科大学、東京大学の間野博行教授に取材させていただき、肺がんの原因となるEML4-ALK融合遺伝子の発見から、その治療までの話を紹介させていただいております。通常、この連載は4ページ構成なのですが、今回は特別ヴァージョンとしてカラー6ページとなっております。

 それから、もう1件、東京大学医科学研究所の上昌広特任准教授にインタビュー取材をお願いし、新型インフルエンザワクチンの騒動を受けて、日本のワクチン行政の構造的問題を語っていただきました。

 機会がありましたが、ご一読いただければ幸甚です。

http://www.ohmsha.co.jp/medicalbio/

 ではでは・・・。

2009年12月22日 (火)

事業仕分けは若手研究者の進路にも影響しそうな気配です

 このブログで何度となく、事業仕分けについて取り上げ、私なりの考えを書かせてもらってきたわけですが、研究者の卵たちともいえる、東京大学の学生が、理系研究者を志望する同大学生にアンケートを実施したところ、実際に縮減が実施された場合、8割を超える学生が、進路の影響が及ぶと回答したというんですよ。

 詳しくは、以下の47newsの記事をご覧いただきたいのですが、調査は東京大学理学部物理学科4年生の有志が実施し、2133人から回答を得たとのこと。そのうち進路希望先が「大学などの公的機関の研究者」だと回答した946人に、育成資金の特別研究員制度が休廃止された場合、進路への影響を複数回答で聞いたところ、「研究者をあきらめることを考える」が347人(36.7%)だったというのですよ。

 その他、影響があるとした回答は、「今まで考えていなかった海外での活動を視野に入れる」が344人(36.4%)、「もともと海外活動を考えていたが、その可能性が増した」が282人(29.8%)で、「影響がない」と答えた者は156人(16.5%)にとどまったようです。

 まぁ、アンケートを実施した者も、回答した者も、事業仕分けに対するアンチテーゼを発しようとしていると思われるので、現実の印象よりも厳しい現状認識が示されたんだと推測できるけれど、3分の1超が「研究者をあきらめる」って回答しているのはけっこう深刻なんじゃないですかね。

 だって、回答しているのは大学生でしょう。東京大学に在籍しているということで、研究者としての将来展望が、現実味を帯びて、身近に感じられる環境にあることが関係しているのかもしれないけれど、大学生の年齢なら、状況が厳しくとも青雲の志を示すものなんじゃないかなぁ。それだけ事業仕分けは若い研究者の卵たちのモチベーションをも削いでしまっているということなんでしょうか・・・。

 ご存じのとおり、民主党は、マニフェストで子育て支援策や高校無償化の意向を示していますよね。2人の小学生の子供を持つ親としてはありがたい政策ではあるけれど、高校までの教育を手厚くしても、その先の研究活動の支援を縮小して、日本の国力が高まるかどうか・・・。こうして若い研究者の卵たちのモチベーションが削がれている現実が示されると、大いに心配してしまんですが・・・・。

http://www.47news.jp/CN/200912/CN2009121401000497.html

 ではでは・・・。

2009年12月21日 (月)

宇宙のダークマターは発見された? 検出したらノーベル賞級の成果なんだけど・・・

 宇宙を構成するもの(といっていいのかな?)のうち、現在、その存在が明らかになっている素粒子が占める割合は、ごく一部でしかなく、残りのほとんどは未知の物質、エネルギーで満たされていると考えられているわけですが、その暗黒物質(ダークマター)を検出いたのかもしれないっていう報道がなされています。

 以下の朝日新聞の記事によると、ミネソタ大学が運営する、地下700メートルにある研究装置のCDMS2(=the Cryogenic Dark Matter Search 2)がダークマターの検出に成功したと、アメリカのメディアが報じているんですが、どうもはっきりしないんですよ。

 朝日新聞の記事でも、タイトルには「宇宙の『暗黒物質』検出?」と、「?」がついていますし、この記事が書かれた時点(記事は12月11日付です)では、研究者自らによる発表はないようで、地元のメディアが先走って報道していたようですね。

 ただ、朝日新聞の記事では、「17日ごろに『検出』を報告するとの報道もあるが・・・」と紹介されていますので、すでに発表済みかと思い、今一度、記事を検索してみたら、日経新聞が報道しておりました。しっかし、研究者自らが発表したとしても、今なお、本当にダークマターを検出したのかどうかよくわからないんですよ。

 日経新聞の記事では、暗黒物質(ダークマター)らしき粒子を検出したと公表されたとしているものの、それはあくまでも「らしき粒子」であって、本当にダークマターかどうかの確認はできていない、というか「断定は困難」だということのようです。

 まぁ、ダークマターの検出は、ノーベル賞級の成果だけに、慎重を期することは重要ですが、こういう段階で、メディアに報じられてますと、研究者のほうも身構えてしまうのかもしれませんねぇ。

 とはいえ、今のところダークマターらしき粒子の検出は2回だけで、回数の少なさから、ダークマター以外の可能性も否定できないということなので、ダークマターかどうか、断定できるかどうかは時間が解決することなのかもしれませんね。

http://www.asahi.com/science/update/1211/TKY200912110276.html

http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20091220AT2G2000120122009.html

 ではでは・・・。

2009年12月19日 (土)

理研、産総研などの研究分野の独法も改革の対象になるようですね

 民主党政権に移行して、科学技術関連予算もいろいろと議論の対象になっているわけですが、今度は、理化学研究所や産業技術総合研究所などの、現在、独立行政法人になっている研究組織の扱いについても、議論が始まったと時事通信が伝えています。

 詳しくは以下の時事通信の記事をご覧いただくとして、その内容を簡単に紹介しておきますと・・・、といっても、ようやく議論が始まったところで、具体的な制度設計は来年2月までに行うということのようです。

 例えば、現行の独立行政法人を「国立研究開発法人」(仮称)に移行させることを視野に(名前はどうでもいいですけどね)、所管省庁、予算、研究員人事、評価方法などの制度を改革していくようです。

 まぁ、組織自体はスリム化して全体の予算を削減しつつも、研究環境の充実を図るよう取り組みを期待したいところですが、こうなってくると研究を支援する法人の扱いも議論の俎上に上がってくるんじゃないですかねぇ。

 現在、研究者が研究のために使う研究費は、大学などの所属する研究機関から自動的に配分される予算以外は、外部の競争的研究資金を獲得するしかないわけですよね(もちろん企業からの寄付ってのもありますが・・・)。ただし、所属機関から自動的にもらえる研究費は決して多くはないのが実情のようで、競争的研究資金を獲得できないと、多くの研究者は研究活動を続けられなくなってしまうなんて話も耳にします。

 じゃ、そうした競争的研究資金を提供する組織にはどういったものがあるのかというと、日本学術振興会(JSPS)、科学技術振興機構(JST)、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)などがありまして、それぞれに特色をもった競争的研究資金制度を打ち出しています。

 個々の法人で多様な研究支援制度(支援枠)を走らせているので、あまり定型的なことは言えないんですが、誤解を恐れず書いてしまうと、JSPSは純粋な理学研究(応用を前提としない研究ですね)に対しても手厚いサポートをしている一方、NEDOは経済産業省系の独法だけに、実用化に近い研究を積極的に支援していますよね。

 となると、それぞれ独自のスタンスで研究活動を支援しているので、どの法人も必要だってことが言えるのかも入れませんが、その事務方については、専門的な知識が求められるわけではないので、組織を統合して、事務的なコストを圧縮するってこともできるかもいれませんねぇ。どうなんでしょ?

 まぁ、このあたりについては、私が云々する以前に、水面下であ議論が進んでいると思いますが、Googleでニュース検索した範囲では、今のところ何もひっかかりませんでした。唯一、「2ちゃんねる」に、「JSPSとJSTとNEDO統合」なんて書き込みがありましたが・・・。これが、今後の行く末を占うことになるかどうか・・・。どう思います? 

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2009121400911

 ではでは・・・。

2009年12月18日 (金)

5年以内に人工肉が食卓に上るっていうんだけど、みなさん、食べたいですか?

 子供の頃に見ていたアニメ番組に「未来少年コナン」ってのがありまして、インダストリアという都市の内部では、ごみだったか、プラスチックのようなものからパンが作られる様子が描かれていて、今でも印象深く覚えているんです。で、このほど、そんなSFが描いた未来世界を彷彿とさせる研究成果が発表されたようです。

 詳しくは以下のIB Timesをご覧いただきたいと書きたいところなんですが、あまり詳しい記事じゃないので、海外のニュースサイトを検索したとこお、いくつかひっかかってきましたので、そちらをご覧いただくとして、大まかな内容をご紹介しておくと、アイントホーヘン工科大学のマーク・ポスト教授が、生きたブタから採取した細胞を材料に人工肉を作る技術を開発したっていうんですよ。

 精肉となる筋肉の細胞を培養して、筋肉組織にすることができたようで、IB Timesの記事では、「1頭の家畜から100万頭分以上の食肉を作ることも可能になる」とまで紹介。しかも、「温室効果ガス削減にも効果がある」としているんだけど、生産コストはどうなんでしょうねぇ。

 人の口に入るといっても、再生医療に用いる細胞、組織を培養するのとは違って、衛生管理はそれほどセンシティブになる必要はないと思いますが(GMP基準の施設なんていらないだろうという意味であって、食品製造に適った衛生的な施設での培養は必要だと思いますが・・・)、食肉として利用することを前提に細胞を培養するとなると、それなりの規模の培養施設を用意しないといけないでしょうから、けっこうコストがかかるんじゃないですかねぇ。

 単離した細胞を数多く増殖させるんじゃなくて、立体構造をもった筋肉組織を作るっていうなら、培養環境の最適化などの技術的な課題も克服できるているのかどうか・・・。それに、人工合成した肉っていうと、あんまりおいしそうには思えないんですが、需要を喚起することもできるのか、ちょっと心配ですよ。

 まぁ、こういう未来志向の技術開発っていうのは、注目に値するとは思うんですが、こうした人工培養技術に頼らなければ、肉を食べられなくないようなディストピアSF的な世の中にならないことを願うばかりです。

http://jp.ibtimes.com/article/biznews/091204/45605.html

http://www.telegraph.co.uk/science/science-news/6680989/Meat-grown-in-laboratory-in-world-first.html

http://singularityhub.com/2009/12/09/artificial-meat-could-be-on-your-table-in-5-years/

 ではでは・・・。

2009年12月17日 (木)

COP15がもめてますね。この際、削減義務なんてやめちゃってもいいかも

 ここ数日、頻繁に報道されているので、皆さんもご存じかと思いますが、気候変動枠組条約(UNFCCC)の第15回締約国会議COP15がもめにもめてますね。

 何やら京都議定書の延長なんて話も論議されていますが、京都議定書を離脱したアメリカ、そして、新興国の中国、インドは排出削減義務を負わないままになっては、やはり異常な枠組みとしかいいようがないでしょう。

 どんなところに論議が落ち着くのか不透明なので、ここで何を書いてもあまり意味がないので、一言いわせていただければ、もう排出削減義務なんてやめちゃえば・・・って思うわけです。

 こんなことを書く背景には、京都議定書自体が、日本にとってかなり不平等な条約であることがあるんですが、オバマ政権になって環境政策を積極的に打ち出していると思いきや、今なおアメリカは削減義務を負うことは避けよう避けようとしているわけでしょ。それに、中国も、有人宇宙開発をするまでになっても、発展途上国でございって感じで、「削減義務は先進国だけに・・・」って姿勢ですからねぇ。

 2020年までに1990年比で25%を削減するという「鳩山イニシアチブ」にしても、主要国の同調を前提としているわけですから、COP15の現状を考えれば、あまり意味ある宣言にはならなさそうですね。

 だったら、この際、排出削減義務なんてものはやめて、自主的な排出削減に任せればいいんじゃないかって考えるのも、至極当然な帰結のようにも思えるんですよ。

 こんなことを書いてしまうと、環境意識の高い方から糾弾されそうですが、地球温暖化の問題を勘案しなくても、石油をはじめとする化石燃料の将来の枯渇を考えれば、確実に再生可能エネルギーに転換していかないといけないわけですよ。それができれば、結果的に地球温暖化対策になるわけですから、たとえ削減義務を全面的に撤廃したって、石油を使い放題ということにはならないでしょう(比較的、可採年数の長い石炭の利用は問題でしょうが・・・)。

 だから、結論がでないだったら(「アメリカ、中国が削減義務を負わないだったら」と言い換えてもいいですね)、日本も「やぁ~めた」でもいいんじゃないのかなぁ~って思うんだけど、現状認識が甘すぎますかねぇ。

 ではでは・・・。

 

スパコン予算復活 でも、報道の仕方に疑問を感じてしまう

 すでにご存じかと思いますが、事業仕分けの対象になった次世代スーパーコンピュータの研究開発費ですが、一時期、凍結まで論じられていたのが、結果的に概算要求額から40億円減らした227億円で、予算計上されることに落ち着いたようですね。

 というわけで、今朝の朝刊には、各紙、予算復活の報道を展開しているわけなんですが、その報道ない世については、どうも腑に落ちないんですよ。

 といいますのも、今回、スパコンの予算の復活は、単に凍結されそうになったいたのを概算要求額から40億円減だけに留めたっていう話だけじゃなく、同じスパコンの研究をするにしても、そのスパコンを使う研究者にとってもっと使いやすい環境を整えるっていう体制作りを含め、抜本的に研究の方向性が変えられているんですよね。

 新聞各紙の記者が受けたレクが、どういう内容だったのかはわかりませんが、私が取材した範囲では、「日本の研究開発コミュニティにとって使いやすいハイパフォーマンス・紺ぴゅーティング・インフラを整備するんだという、研究コンセプトの抜本的な改革を前提にして予算を復活させた」と話されていました。

 要は演算能力で世界一のスパコンの開発を何がなんでも目指そうっていうのではなく、開発されたスパコンを活用する研究者にとって都合のよい研究インフラにするべく、予算が復活したわけで、予算額だけが報道されているのには閉口してしまいます。

 過去、このブログで書かせてもらってきたように、私の取材対象は科学全般ですが、専門はライフサイエンスなので、スパコンの開発が遅れることで、スパコンを活用して研究を進めるライフサイエンスの研究が立ち遅れることが心配してきました。その点では、心配は回避されそうなので、安心なんだけど、一方でこれまでのスパコンの研究開発に否定的だった人たちにとってみれば、予算額だけの報道だと、その意図が読めないですからねぇ~。

 実際のところ、事業仕分けは多くの人々の耳目を集め、通常はあまり大きく紹介されることのない科学技術関連予算まで、一般的なニュース番組でも大きく紹介されたわけですから、一時は凍結とされた予算が復活となったのなら、その背景にある研究コンセプトの改革についても紹介しないことには、事業仕分けの意義そのものが疑問視されてしまうんじゃないでしょうか。

 結局、次世代スパコンの開発については、事業仕分けを経て、本当に日本の科学研究の資するにはどうすればいいのかが論じられたという意味では、事業仕分けも、それなりに機能したのかなぁ~って思いますが、今回のように、ただ予算額だけが報じられるようであれば、その背景にある論議が見えてこないんですが・・・。どうなんでしょうか・・・。

 ではでは・・・。

2009年12月13日 (日)

東野圭吾の本を紹介した別冊宝島が文庫化されました

 科学研究の成果を紹介するつもりで立ち上げたブログですが、ここのところ新たな科学ニュースを紹介する更新もせず、宣伝ばかりですみません。

 とはいえ、私にとっては飯のタネですので、ご理解ください。

 この春に発行されました別冊宝島「僕たちの好きな東野圭吾」が文庫化されました。

 「サイエンスライターが、東野圭吾とどう関係あるの?」と思われるかもしれませんが、東野作品の中には理系的な話題がちりばめられたものがけっこうありまして、サイエンスライターの視点で、東野圭吾の2作品をレビューさせていただいています。

 機会がありましたら、ご一読いただければ幸甚です。

http://www.amazon.co.jp/%E5%83%95%E3%81%9F%E3%81%A1%E3%81%AE%E5%A5%BD%E3%81%8D%E3%81%AA%E6%9D%B1%E9%87%8E%E5%9C%AD%E5%90%BE-%E5%AE%9D%E5%B3%B6SUGOI%E6%96%87%E5%BA%AB-%E3%81%B8-1-20/dp/4796675566/ref=sr_1_2?ie=UTF8&s=books&qid=1260611589&sr=1-2

 ではでは・・・。

2009年12月12日 (土)

子供の科学2010年1月号に記事を書きました

 ここのところ更新が滞っており、申し訳ありません。

 この時期の出版業界は、年末進行というやつで、にっちもさっちもいかないほど忙しくなってしまうわけでして・・・。来週の中ほどには、一段落すると思いますので、また更新を再開させていだきます。

 で、その前に宣伝をば・・・。

 12月10日に発売になりました、子供の科学(誠文堂新光社発行)2010年1月号に、クラゲ利用の記事を書きました。

 今年は例年になくエチゼンクラゲが多い年のようで、漁業への影響が大きな問題になっていますが、その原因となっているクラゲを利用するための技術開発の話を4ページで紹介しています。

 機会がありましたら、ご一読ください。

http://www.seibundo-shinkosha.net/products/detail.php?product_id=2486

 ではでは・・・・。

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