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2010年1月20日 (水)

本当か? 不況下で科学雑誌が盛り上げる?

 現在の不景気は、「100年に一度の不況」と言われているわけですから、出版業界だけの不景気ではないんでしょうが、長年、雑誌を主体としたライターをやっていると、年々、業界事業が厳しくなっているように感じられます。

 特に科学雑誌は深刻で、講談社のQuark、朝日新聞のSciasがあった頃は、それなりに仕事はあったわけですが、いずれも休刊(廃刊)したことで、それまで科学関連の記事を書いていた先輩諸氏(当時はまだ駆け出しの新米ライターだたので、周囲にいる科学ライターはみんな先輩でした)が、科学関連以外の仕事に携わるようになっていまいました。

 私の場合、雑誌での原稿執筆だけでなく、テレビの科学番組の制作に加わらせていただくなどして、なんとか科学関連の話題だけで仕事をさせてもらっていますが、それでも厳しい状況であることは間違いありません(純粋な科学雑誌だけでは食べられないから、過程の医学っぽい記事から、自然観察関連のアウトドア記事も時々書いていますし、名前の出ないゴーストライターもやっています)。

 ところが、そんな業界の状況とは真逆の、科学雑誌が盛り上がっているというニュースが、ダイヤモンド・オンラインで紹介されているんですよ。一時期、Yahooのトップページのニュース項目に加えられていたので、ご覧になった方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 というわけで、科学メディアに関わっている者としては、これは見逃せないと思い、さっそくチェックしてみたのですが、なんかよくわからない記事でした。この記事で紹介しているのは、学研の「大人の科学マガジン」でして、昨年、学童誌の「学習」と「科学」の年度末での休刊が発表されただけに、同じ出版社が発行する同誌は元気だってことを紹介しようとする趣旨の記事なんでしょうが、だったらせめて部数の推移を紹介してくださいよ。

 もちろん、必ずしも発行部数と雑誌の質は一致しないとは思いますよ。でも、「大人たちの間で、密かな「科学本ブーム」が起きているのを、ご存知だろうか?」(記事より引用)って紹介するなら、最低限、ここ数年の部数の推移を示し、売れ行きが上向いていることを示さないといかないんじゃないかなぁ。

 ご存知の方も多いかと思いますが、「大人の科学マガジン」は、学研らしく付録に力を入れており、過去、天体望遠鏡、風力発電キット、針金録音機が付けられており、付録に合わせた記事が特集記事となっています(というか、特集記事に合わせた付録といったほうがいいのかな?)。ダイヤモンド・オンラインで紹介している最新号のVol.26には、アンプ付きのエレキギター(といっても4弦ですけど・・・)が付録となっています。

 だから、かつて「科学」を買ってもらい、その付録を楽しんだ世代の大人たちが、「大人の科学マガジン」を買っているということなんだけど、部数の推移は全く触れられていないから、売れ行きが伸びているのかどうかはわからないまま。これだと、ただ記者が買ってみて面白かったのを、一般論にすり替えて「盛り上がっていますよ」って紹介しているだけのように読めてしまうんだけど・・・。

 まぁ、こうして科学雑誌が一般誌(ダイヤモンドなので経済誌と言ったほうがいいかな?)で紹介されて、売り上げが伸びれば、科学メディアの復興にもつながるので、いちゃもんばかり付けてもしょうがないんだけど、業界の実情を知っている者としては、タイトルにある「不況下で盛り上がる「科学雑誌」人気」っていうのにはちょっと首をかしげてしまうんだなぁ~。

http://diamond.jp/series/brandnew/10248/

 ではでは・・・。

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