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2010年2月13日 (土)

骨髄細胞から作った神経前駆細胞で脳梗塞を治す新治療法

 脳の神経細胞に栄養や酸素を運ぶ動脈の血流が何らかの原因で滞ると、その先の神経組織は死ぬ脳梗塞になってしまいます。一度、神経組織が壊死すると、たとえ命を取り留めたとしても、重篤な後遺症が残ることがあるだけに、壊死した神経細胞をよみがえらせる再生医療の開発が待たれるところですが、その脳高速の新しい治療法が開発されるかもしれないっていうニュースを朝日新聞が報じていますので紹介しておきましょう。

 この新治療法の開発を進めているのは、東北大学大学院医学系研究科細胞組織学分野の出沢真理教授らの研究グループでして、骨髄の細胞に「ノッチ」と呼ばれる遺伝子の一部を導入し、様々なタイプの神経細胞に分化する能力をもった神経前駆細胞を作製することに成功したとのことです。しかも、脳の血流を止めて人為的に脳梗塞状態にしたネズミ(朝日新聞の記事ではネズミとなっていますが、マウスのことでしょうね? それともラット?)の脳に、この神経前駆細胞を移植し、運動機能をある程度、回復させられているとのこと。なかなかすごいですね。

 朝日新聞の記事では、導入されたノッチについての詳細は紹介されていないので、何とも言えないんですが、私の認識では、ノッチって細胞間の情報伝達に関わるタンパク質の遺伝子ですよね。その一部を導入して、骨髄細胞を神経前駆細胞にすることができたっていうんだけど、どういう研究により、こうした方法にたどりついたんでしょうね。気になります。取材したいなぁ。

 また、この記事では、この新しい治療法の実用化を目指して、アメリカのピッツバーグ大学と共同で臨床試験を実施するよう、FDAにその計画を申請していると伝えているんですが、う~ん、どうしてアメリカでの治験なんでしょうねぇ。日本では実施できないんでしょうか。気になります。

 新薬の開発でも、日本で臨床試験を実施する前に、アメリカや中国で実施して、その国の監督官庁に承認してもらってから、日本で治験を実施するという例はありますが、日本の厚労省に承認してもらうのは難しいと判断してのことなんでしょうかねぇ。

 今回の件で、アメリカで治験を行う背景にまで触れられていないので、その理由についてはなんともいえんのだけど、こうして日本発の研究成果が、まず海外で臨床応用されるっていうのには、やっぱり忸怩たる思いをもってしまいます(元々、ピッツバーグ大学との共同研究で、アメリカでの治験の実施が自然な流れだったのかもしれませんが・・・)。

 最近もドラッグ・ラグの問題を改善するため、迅速な承認を実現する仕組みの構築が求められているようですが、将来の臨床応用が期待される基礎医学の研究成果の臨床につなげる“橋渡し研究”への支援も期待したいものです。

http://www.asahi.com/science/update/0209/TKY201002090272.html

 ではでは・・・。

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