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カテゴリー「科学コミュニケーション」の記事

2009年6月11日 (木)

世界初! 名古屋に常設のサイエンスカフェがオープン

 「サイエンスカフェ」をご存じだろうか? コーヒーやお酒を飲みながら、研究者を交えて科学談義をする場として、最近、日本でも盛んに開催されているが、これまではイベントとして開催されるものばかりで、いつでも利用できるというものではなかった。

 私自身、毎年、秋に日本科学未来館で開催される「サイエンス・アゴラ」をはじめ、博物館などで開催されるサイエンスカフェを覗かせてもらったことがあるが、「こういう場が常設で運営されるようになればいいのに・・・」といつも感じていた。

 その常設のサイエンスカフェが、なんと名古屋にオープンしたというニュースを時事通信が報じているので、紹介したい。

 詳しくは、以下のサイトをご覧いただきたいのだが、記事内容を簡単に紹介しておくと、このサイエンスカフェは、名古屋駅付近のビルにオープンした「ガリレオ・ガリレイ」という施設で、店内に天体の立体映像が上映されていたり、宇宙色が展示されていたりするという。これだけなら、天文学、宇宙開発をテーマにしたコンセプト・カフェといったところなのだろうが、カフェのウェブサイト(以下のサイトをご覧ください)を覗いてみると、週一ペースで、研究者を招へいしてのイベントも開催するという。

 私自身、次回、名古屋地域に出張した際には、帰京の新幹線を遅らせてでも、ぜひ覗かせてもらいたいと思うし、一般市民の科学への関心を高めるためにも頑張っていただきたいと期待しているのだが、気になるのが、このカフェがどのように利用されていくのかっていうことだ。

 トークイベント以外の日でも、気軽に出かけてみたら、店員、お客さんが、科学談義に花が咲いているという雰囲気が作られれば、もう百点満点になるんだろうけど、こればっかりはお店だけでどうこうできるものじゃない。科学の知識の有無に関わらず、科学へのロマン、憧れ、時には科学技術に対する不信感、憤りだっていいから、お客さんも積極的に科学談義に加わるようになれば、世界初の常設型サイエンスカフェとして、素晴らしい先駆けになると思うのだが、いかがだろうか。

 以前、サイエンスカフェをテーマにした、NHKの「あすを読む」(2004年12月8日放送)で、科学ジャーナリストの小出五郎さんが、当時、すでにサイエンスカフェの取り組みが進んでいたイギリスでのルールを紹介されていたのが、実に印象的だった。このルールっていうのが、研究者をゲストスピーカーに迎えて行われるサイエンスカフェでのものなのだが、参加者が質問する際、「くだらない質問かもしれませんが・・・」とは言ってはならないというのだ。

 まぁ、研究者でもない一般市民が、研究者を前にして、自分の知識の足らなさを考えると、いつ「くだらない質問かもしれませんが・・・」とか、「あまり詳しくはないんですが・・・」といった前置きをしてしまう気持ちはよく理解できる。

 私自身、取材の前には、可能な限り、取材対象の研究者の論文を読むなどして、自分なりに論点整理をした上で取材に臨んでいても、いつ同様の前置きをしてしまうことはあるから、このルールって、なかなか実践しがたいものだということは理解できるものの、誰もが「くだらない質問かもしれませんが・・・」との前置きをして論議に加わっていたら、どんな知識レベルの人の疑問や意見でも取り上げるというサイエンスカフェの狙いが損なわれてしまうだろう。

 だから、サイエンスカフェにいったら、科学に詳しいかどうかなんて関係なく、積極的に科学談義を楽しんでほしい。過去、参加したサイエンスカフェの中には、参加者がお茶を飲みながら、ゲストスピーカーとして参加した研究者のトークを聞いているという状態自体は、サイエンスカフェの体を成しているものの、1時間のイベント最中、参加者はまったく口を挟まず、ただ研究者の講演を聞いているだけっていう会も決して少なくはなかった。

 といっても、サイエンスカフェなんてものに参加するのは初めてっていう人も多いだろうから、研究者のトークの最中に口をはさむのはけっこう難しいかもしれない。さらに、トークをしている研究者も、しっかり作ってきたパワポを見せながら熱のこもった講演をしてしまい、口をはさみこむ余地を作っていないことも、サイエンスカフェが、一方的に研究者の話を聞く講演会になってしまっている一因にもなっていると思う。

 その点、常設のサイエンスカフェができれば、サイエンスカフェの雰囲気になれた“常連さん”も現れることも期待できるし、こうした常連さんが、積極的な科学談義をリードしてくれれば、誰もが論議に参加できる雰囲気作りができればって期待もしてそいまうんだけど、どうなることか・・・。

 なにか、いきなり注文ばかりつけているようだけど、不況のご時世、常設のサイエンスカフェを開設しようとした運営会社の英断には拍手を送りたいし、世界初の常設サイエンスカフェの活性化に期待しての注文ということで、ご理解いただきたい。

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2009060600171

http://sciencecafe.jp/

 ではでは・・・。