2016年7月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
無料ブログはココログ

カテゴリー「測定技術」の記事

2010年2月 6日 (土)

牛肉の美味しさを測定するカメラが開発されました

 食い物の良し悪しを食べなくても言い当てられる目を持っているっていうのは、なかなかかっこいいものですね。いわゆる“目利き”ってやつなんでしょうが、食べることは好きだけど、そんな食道楽じゃない自分はとうてい目利きにはなれそうにありません。

 ところが、写真1枚とるだけで、牛肉の美味しさを測定できるカメラが開発されたようです。

 開発したのは高級ブランド牛「飛騨牛」の産地として知られる岐阜県の情報技術研究所でして、ここの研究者が注目したのが牛肉に含まれるうま味成分のオレイン酸。牛肉のうまさは脂の食感に加え、オレイン酸の量が決めてになるそうで、近赤外光(波長が赤外光に近い光のことですね)で撮影し、成分ごとに異なる光の波長からオレイン酸の量を判定するとのこと。以下のリリースを読む限り、この程度の説明しかできないんですが、この技術で撮影した牛肉に良質な脂肪が含まれているかが色で識別されようです。

 そこで、129日に、この技術の性能を確かめる試験を実施。24人が参加し、カメラでより美味しいと判定された牛肉と、それよりも劣ると判定された牛肉を比較したところ、美味だと判定されたお肉を14名(約60%)が食べたいと選択したとのことなんだけど、う~ん、微妙な結果だなぁ。

 美味しい、美味しくないっていうのは、個人の好みもあるから、カメラが美味しいと判定した牛肉を、100%すべての人が美味しいと感じるなんてことは望めないんだろうけど、約60%っていうのは、カメラが正確に美味しいほうを言い当てていると評価していいものかどうか、ちょっと判断しかねる結果ですねぇ。

 それに、リリースでは、カメラが撮影した画像(良質の脂肪を含むかどうかが色分けされて示された画像)以外に、普通のカラー写真も示されているんですが、そちらを見ただけで、カメラが美味しいと判定した牛肉には細かい脂肪(さし)が入っていて、もう一方の牛肉よりも美味しそうなんですよ。これではカメラがなくたって、美味しさは見た目でわかるんじゃないでしょうか。

 食味官能試験を実施するなら、見た目にはほとんど区別つかないほどさしの入り方に違いがない牛肉を用意して、それでもカメラで撮影したらオレイン酸の含有量に違いがあって、実際に食べてみると、カメラが美味しいと判断した者のほうが多くの人に支持されたっていうなら、カメラの実力を評価できるんだけど・・・。

 とはいえ、これまでオレイン酸の含有量を調べようとすると肉をミンチにしなければならず、売り物の精肉で調べることが難しかっただけに(調べること自体のコストも問題だろうし・・・)、このカメラへの期待は大きいんでしょうね。実際、リリースには、このカメラで飛騨牛の脂肪の質を検査することで、他銘柄との差別化もできると紹介されています。

「ほら、見た目でも美味しそうですが、このカメラで撮影することで、ちゃんとうま味成分のオレイン酸を含む脂肪が多いってことがわかるでしょ」って説明できれば、消費者への説得力は違ってくるでしょうね。

http://www.cc.rd.pref.gifu.jp/imit/pdf/release20100130.pdf

 ではでは・・・。